昭和19年 掛幅全紙 132×67cm
神のみ心のままにの意。 手持ちの使い古した筆を根元までおろして書いており、一字の途中で筆に墨を継ぎ足す補墨をしているのは、筆の太さが充分ではなく、墨がもたなかったからである。墨は丁寧に磨った濃墨で、神に向かい合う厳粛な気持ちで、渾身の力を筆のはたらきにこめて書き上げている。気魄のこもった、凛然りんぜんとした作品。